概要

はじめに

 立川地区では、県の学校・家庭・地域連携推進事業を活用し、令和4年度より立川みらい塾(かえるの学校)を発足しました。年間を通して、豊かな体験活動を提供することにより、ふるさとの良さを再確認するとともに、自己肯定感の育成、親子の絆を深める機会になればと考えています。

かえるの学校とは?

 かえるの学校の「かえる」には、生き物のかえるのほかに、次のような意味が含まれています。

1 内子の豊かな自然環境の中で育った子供たちが、将来、内子に帰る。

2 普段できない様々な体験に挑戦し、自分自身を変える。

3 親子で過ごすことで、親子の絆について振り返る。

4 山から染み出た湧き水が、田畑を潤し、川から海へ流れ、そして蒸発して雨となり、循環(還る)していくという自然の仕組みを学ぶ。

 かえるの学校は、スタートしたばかりですが、地域の大人が協力して、内子町の子供たちのために役立つ学びの場を提供していきます。

取組紹介

2月24日(土) 炭焼き体験2

2023年3月3日 12時33分

2日目(2月24日)

 雨のため、1週間伸びましたが、ようやく炭の取り出し作業ができます。

 前回よりも参加者は減りましたが、集まった人たちで炭の取り出しを行いました。

 ドラム缶を包むように重ねられた土を取り除き、ドラム缶の口を開けていくと、中からお宝が出現しました。

 木炭も竹炭もばっちりの仕上がりです。ドラム缶のそばで作っていたもみがらの燻炭もうまくできていました。

 あとは、ブリキ缶の中の飾り炭が気になるところです。

 参加した児童に一つずつブリキ缶を渡し、慎重にオープン。

  事前に入れておいた果物などの材料が見事に炭になっていました。

 思わず歓声が響き渡りました。

 バナナがとっても小さくなっていて面白かったです。

 飾り炭はもちろん、木炭、竹炭、もみがらの燻炭を袋に詰めてお土産にしてもらいました。

 この日も、地元の方が食材を持ち寄っていただき、おやつタイムになりました。

 竹の棒にパンの生地を巻き付けて作るツイストパンをみんなで作っていただきました。

 焼きあがるまで、いろいろなお話を楽しみながら和やかな時間が過ぎていきました。

 普段は慌ただしく時間が過ぎていきますが、この日ばかりは時間の流れがゆっくりとしていて、リラックスして過ごすことができたように思います。

 参加していただいた皆様、サポートしていただいた地域の皆様、本当にありがとうございました。

 来年度もさらにパワーアップして、「かえるの学校」を続けていきます。

2月18日(土)炭焼き体験1

2023年3月3日 12時11分

1日目(2月18日)

 雨が降りそうな空模様でしたが、雨雲の画像とにらめっこしながら実施することにしました。

 この日は、炭焼きのメインの活動になります。

 町内から合わせて5組の親子と国際交流協会から5名の外国人のみなさんに来ていただきました。

 また、会場には知人からこの日のために寄贈いただいたバルーンアートが飾り付けられ、雰囲気を盛り上げていました。

 

 参加者で自己紹介をした後、さっそく炭焼き体験の開始です。

 木炭、竹炭、もみがらの燻炭の3種類の炭と、家庭から持ち寄った果物等で飾り炭を作ります。

 最初に、ブリキの缶に飾り炭用の材料を入れていきます。

 ミカン・バナナ・サツマイモ・カボチャ・イガグリ・マツボックリ・・・いったいどうなるのでしょう。

  続いて、木炭、竹炭、もみがらの燻炭の準備です。

 前日から地域の方がドラム缶の窯を設置していただいたおかげで、手際よく作業に入ることができました。

 木炭と竹炭はドラム缶を使って作ります。ドラム缶の中にそれぞれ木材と竹を入れ、間に飾り炭用のブリキ缶をはさむようにして入れていきました。

 続いて、たき口を作って材料の手前に火をつけます。

 ドラム缶の中の材料に火が燃え移るまでがなかなか大変でした。

 参加者で交替しながら焚口付近を煽ぎ、火の勢いを強めていきました。

 火をつけてから2時間ほどでようやくドラム缶の中の材料に火が移り、あとは気長に待つだけになりました。

 もみがらの燻炭の方は、地面に掘った穴にもみがらを入れ、火をつけ、熾火ができたところへもみがらをかぶせ、火を広げていく作業になります。農家の方は、昔からこのやり方でもみがらの燻炭を作っておられるそうで、作り方やその使い方など勉強になりました。

 ちなみに画像に移っている煙突のような竹の仕組みは、木酢液、竹酢液を取るためのものです。

 その場で煙が竹の筒を通る際に冷やされて、ポタポタと液になって集まっている様子を見ることができました。

 お昼は、地元の方が用意してくださった材料で、焼き芋、鮎飯、おにぎり、ピザを楽しみました。

 自然の中でみんなで食べるご飯は格別の味でした。みんなの笑顔もはじけます。

 焼き芋は、ベニハルカという種類の芋を使っていて、焼き上がりがホクホクで、大学芋のような味と甘さでした。

 お昼を堪能した後は、今後の予定の確認です。

 当初は、翌日にでき上った炭を取り出す予定でしたが、明日は雨予報。そのため、予備日の24日(土)に炭の取り出し作業を行うことにしました。

 ドラム缶の火はずっと焚いておかないといけないので、地域の方がこの日は夜遅くまで火の番をしていただきました。

 陰で支えていただいている皆様にも本当に感謝です。

 

12月3日(土)収穫祭

2022年12月6日 10時37分

 これまで育ててきた米を使って収穫祭を行いました。この日は、肌寒く曇り空でしたが予定通り実施することができました。今回は、田植えや稲刈りに参加していただいた子供たちと保護者のみなさん、そして町内のALT・CIRのみなさんを招待しました。

 開会式に続き、さっそく活動開始です。同時進行ですが、大きく3つの活動がありましたので、順に紹介します。

 1 竹飯盒(たけはんごう)

 みなさん、竹でご飯を炊いたことがありますか?学校の裏山から切り出した孟宗竹を使って、新米を炊きます。節の部分を上手に加工して鍋の代わりに使用します。参加者は、炊飯用の器を作るため、のこぎりを使って竹に細工をしていきました。できあがった入れ物に、しばらく水につけておいたお米と水を入れて火にかけます。ご飯を炊くときは、「はじめちょろちょろ中ぱっぱ」で火加減を調節していきますが、屋外で焚き木を燃やしての作業なので、少し焦げたものもありました。お茶碗の代わりに竹のお皿に炊きたてのごはんが盛られ、近くの方からご提供いただいた、うめぼし、奈良漬け、かぶら漬けなどの漬けものが添えられました。はしも竹を使って手作りしました。環境にもいい取組ですね。

 

 

  2 栗ぜんざい

 最初は、お汁粉の予定でしたが、地域の方から栗もあずきも提供いただき、大幅にランクアップ。いただいた栗がとても大きくてびっくりしました。色も真っ黄色で、本当においしそうです。ついたおもちを入れて完成です。

  

  3 もちつき

 本日のメインは、もちつきです。もち米を2日前から水に浸け、ふかしていきます。かえるの学校の田んぼで収穫したもち米を5升提供いただき、使わせていただきました。全部で3うすつきますが、1つは、サツマイモを混ぜて作ることになりました。サツマイモを混ぜると柔らかくて甘みのあるおもちになるのだとか。それに加えて、あんこも準備完了。みんなで協力して手際よく作業していきました。

    

 そして、米が蒸しあがったところでいよいよもちつき開始です。うすに投入されたもち米を杵でぐいぐい押し付けながら下準備をします。準備が整ったところで、まずはALT・CIRのみなさんに体験してもらいました。もちろん、もちつきは初めてという方ばかり。コツを教わりながら上手にぺったんぺったんともちをつくことができました。途中から子供たちも加わり、もちつきに挑戦です。結構、杵が重かったのですが、みんな楽しそうにもちつきを体験することができました。

 もちつきの際、杵でもちをつくのはもちろんですが、返し手の存在も重要です。返し手は、もちを端の方からもちあげながら中央へ押し込み、全体がつきあがるように調整する係です。この作業、結構熱くてたいへんなのです。おまけに、杵係とのリズムが狂うともちではなく手をつかれてしまいますからね。今回の返し手の作業は、主に本校の校務員さんが担当していただきました。ありがとうございました。

     

       

 つきあがったもちは、ちょうどよい大きさに取り分けて、丸めたり、あんこ入りのものを作ったりしました。出来たてのおもちは、とてもおいしかったです。

  

 こうして、みんなで手分けしながら完成した竹飯盒のごはん、おもち、栗ぜんざいをいただきました。今回の収穫祭では、今まで以上に地域の方に協力していただき、新しいつながりもできました。みんなの思いは一つで、子供たちの笑顔のためにがんばっていただきました。会話も弾み、おいしいものを食べると自然と笑顔がこぼれていました。また、今回のイベントには、内子町に来ている外国人のみなさんが参加していただいたので、国際色豊かな活動となり、普段、静かな立川小学校が活気に満ちた空間となりました。

<参加者の感想>

「とても楽しかったです。初めて竹でごはんをたく器を作るなど貴重な体験ができて参加してよかったです。おもちつきも幼稚園の時以来なので、友達と一緒にできて楽しかったです。(児童)」

「今日は、おもちつきや竹でごはんをたいたりしてすごく楽しかったです。竹でおはしをつくるときは、少しむずかしかったけど、初めて作って楽しかったです。ごはんもおいしかったです。(児童)」

「一年を落として季節の移り変わりを感じることのできる行事で良いと思います。地域の方たちの協力をひしひしと感じ、感謝の一日でした。竹の箸つくり楽しかったです。子供たちも熱心に取り組んでいました。ALTの先生方の参加で国際色豊かになり、温かい雰囲気で良かったです。日本の文化をお伝えする良い機会だなと思いました。(保護者)」

 「とても楽しい活動でした。竹を切るところからスタートとは思っておらず、ワクワクしていたようです。助けてもらいながらも自力で完成させ、ご飯も炊いてとても楽しそうでした。久しぶりにした親子活動で、とても良い思い出になりました。長く続くといいなと思います。次回も楽しみにしています。(保護者)」

  次回は、炭焼き体験を計画しています。こちらも楽しい活動になること間違いなしです。

 

10月9日(日) 稲刈り体験

2022年11月1日 09時23分

8月に予定していた「田んぼの生き物観察会」は、荒天のため中止となりました。

今回は、第3回「稲刈り体験」の様子をお知らせします。

この日は、近隣の学校から5組、合計11名の親子の参加がありました。

まず最初に、6月に植えた稲の生長を振り返りました。

<稲の生長>

(1)(2)

(3)(4)

(1) 6月11日(田植え)3本、4本、5本、10本の株に分けて植えました。

(2) 7月12日 3本→26本 4本→28本 5本→33本 10本→21本

(3) 8月12日 3本→28本 4本→31本 5本→36本 10本→31本

(4) 9月18日 3本→27本 4本31本 5本→35本 10本→28本

この結果から、田植えに適した苗の株は、4本または5本ということが分かりました。

また、10本の株は、思ったほど育たないことも一つの発見でした。

 

<お茶碗一杯にお米の粒はいくつある?>

続いて、お茶碗一杯のごはん粒を数えてみました。

最初の予想では、500粒、800粒、1000粒、1500粒、2000粒といった数が挙がりましたが、果たしてどうでしょう。

みんなで手分けして、数えました。

    

330+300+695+380+685+340+318+443+270=3761

みんなの予想を超えて、合計3761粒ありました。

お茶碗一杯で、こんなにたくさんの米粒を食べていたのですね。

時間のかかる作業でしたが、中には「意外と楽しい」という保護者の声も。

 

<稲刈り体験>

続いて稲刈り体験です。稲刈りに使うのは、のこぎり鎌。稲の持ち方や鎌の使い方を確認して、いざ稲刈りに。ザクッ、ザクッという感触を確かめながら稲を刈っていきました。7~10束の稲をまとめて、わらでしばります。地元の方にコツを教えてもらいながら作業を進めました。そして、最後に稲の束を稲木に架けて天日干しにします。こうやっておいしいお米ができるのですね。最近は、稲木の光景も少なくなってきましたが。

  

 

<どれくらい実ったかな?>

次は、一束(約35本)の稲にどれくらいのお米ができているか調べます。

ごはん粒を数えたときの様に手分けして数えてみると、1本の稲に約110粒、一束には約3500粒のお米ができていました。

つまり、一束でお茶碗一杯分のごはんが食べられるということが分かりました。

 

 

<ツイストパンを焼きました!>

最後に、ツイストパンを焼いて食べました。竹の棒にパンの生地を巻き付けて炭火で焼きます。がんばったご褒美といったところでしょうか。

自然の中で食べるツイストパンの味は、最高でした。

 

<児童の感想>

〇 お米を数えるとき、と中でとてもいやになったけど、最後まで数え切れてうれしかったです。

〇 稲を刈るとき、しばるとき、稲木にかけるとき、とってもたいへんだったけどいい経験になったのでよかったです。

〇 みんなと協力してお米を数えたりしてとても楽しかったです。

〇 いろいろな体験をさせていただき、半日があっという間に過ごせました。ありがとうございました。

参加していただいたみなさん、お手伝いいただいたみなさん、ありがとうございました。

「楽しくて」「ためになる」かえるの学校の取組は、まだまだ続きます。

7月1日(金) 稲の生長1

2022年7月1日 15時56分

かえるの学校の田植えから3週間近く経ちました。現在の稲の様子はどうでしょう。

<田んぼの全景>

次は、左から順に3本、4本、5本、10本の束にして植えたの苗の現在の様子です。

   

この後の生長も比較していきましょう!

次回は、夏休みに「田んぼの生き物観察会」を計画しています。

6月12日(日)田植え体験

2022年6月21日 15時18分

 この日、かえるの学校の記念すべき第1回目の活動がありました。

 立川小と近隣の小学校にも呼びかけ、4校から9組の親子(23名)の参加がありました。

 かえるの学校の田植えでは、田植えを楽しむだけでなく、次のような課題もみんなで考えながら活動しました。

 ○ 一株の苗の本数を何本にするとよく育つかな。(3本・4本・5本・10本)

 ○ お茶碗いっぱいにお米は何つぶくらいあるのかな。

 ○ お米は、日本でいつ頃から作られるようになったのかな。

 ○ 稲に、花は咲くのかな。

 

 最初に、地域の方に植え方を見せていただき、続いて、参加者は課題にあるように、3本、4本、5本、10本の株を植えていきました。

 素足で入る感触を楽しみつつ、足をとられながらも転ぶことなく、田植えが進んでいきました。

 田んぼから上がると足は泥だらけ。地域の方に、近くの用水路から出てくる水をかけていただきました。

 田植えの後は、かえるのイラストを描いてもらいました。

 全部で4校の友達が参加していましたが、子どもたちはすぐに仲良くなり、親同士のコミュニケーションをとる機会にもなったように思います。

 今後も楽しい活動を展開し、ご紹介していきたいと思います。